「フォーラム通信」2019年秋号

「横浜から男女共同参画社会の実現を考える」。公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会が発行する広報誌です。2019年秋号の特集は、「私、のからだ」「私、の生理ちゃん」。


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きますよ」と、毎回、ディレクターに言います。ただ、タレントはやっぱり、話を聞いてもらえる立場にあるので、会社で働く方たちが上司に言ったり、学校でNOって言うのは、きっと、すごくたいへんだと思う。でも、周囲の女性とちょっと話してみるのは、どうですか。「あいつ、なんかすごく触ってこない?」「あれ、ちょっと嫌なんだけど」「うん、私も思ってた」とか。こういうコンセンサスが取れると、何かしよう、とみんなで決めなくても、次にその人が触ってきた時に、目配せみたいのが起きるじゃないですか。「ね、ほら、さっきの見た?」「まただね」「サイテー」と。そういうのって伝わるから、触った方も、「え?何?まずいの?」みたいな空気を感じて、それだけで、終わったりするんですよね。自分が会社を辞めたり、セクハラを辞めさせるためにみんなで署名集めるとかも素晴らしいんですが、それってすごい労力がいるし、たいへんなこと。だからまずは、2、3人でも味方ができるといいですね。私が感じてるなんか嫌なこの気持ち、違和感、みんなもそうなんだ!って思えることは自信につながるんです。なかまが出来ると、相談相手も生まれる。いざ何かの時にセクハラで訴えた時に、証拠にもなる。ブスいじりがしづらい空気、セクハラしづらい空気をみんなで作っていった方がいい。える人なので尊敬してます。以前、私がLGBTについて発言した時は、カミングアウトしていないゲイの芸能人の方が「ありがとう」と言いに来てくれたこともありました。芸能界のなかでも、これから、こういう空気を、もっとつくっていきたいです。たとえば「彼氏とかいるの?」と上司が聞いてきた時も、面と向かっては断りづらいですよね。でも、だれか周りの人が、「そういうの、セクハラですからね」とか、「そんなのどっちでもいいじゃんねー」と冗談っぽく言ってみる。そうしたら、相手も「え?だめなの?聞いちゃ」って考えるかもしれない。先輩女性が後輩女性を守る責任があると思ってやってみるのも大事。もしかしたら、自分は守ってもらってこなかったかもしれない。でも、ここから変えよう、という思いでやっていけば絶対変わっていく。女性同士の連帯が大事。芸能界でも、スタッフの方とはよくそういう話をしますし、一緒に番組をやってる指原(莉乃)さんともよく話します。おかしいことをおかしいってちゃんと言私たちのこれから、を作っていくためにアメリカのいくつかの州では、女性たちが声を上げて、生理用品への課税を撤廃させたと聞きました。貧困層の女の子たちは、生理用品が買えなくて学校を休まざるを得ないこともあるそう。このことについて、日本でもなんとかしたいです!何で自分のからだに絶対的に必要な物なのに税金をかけられてるの?って思います。生理用品って、結構、高いじゃないですか。月経カップの使い方を学校で教えて、国が女の子たち全員に支給しちゃえばいいんですよ。月経カップは1個あれば、洗ってずっと使える。衛生的に処理できるし、安全。学校の授業でこういう風に使うんだよって、ちゃんと教えてくれるといいと思います。生理用品の課税の問題と、月経カップ支給のこと、ぜひ日本でやってほしい!やりましょう。緊急避妊用ピルの価格も、高すぎます。万が一に備えて、家に置いておきたいですよね、女性は。それこそレイプされた後に、どうしたらいいんだろうってずっと不安な気持ちで、やっとだれかに言おうと思ったのが3日目だったらもう遅いわけでしょう。そんな状況で、すぐ産婦人科に行けます?土日は休診だし。せめて、まずはこれ、ってみんなが手に取れるように薬局で売ってくれればなあ。その後に、誰にどう助けてもらえばいいのかにたどりつけるようにもして。今は、女性の自己防衛の手段がなさすぎるし、自己防衛までのハードルが多すぎるし高すぎるんです。つきつめると、全部、性教育につながっていきますよね。もっと性教育のこともみんなで考えて充実させていきたいですね。私、のからだ〜ありのままの私のからだをもっと好きになるために〜私のからだのこと、もっと知ろう、もっと語ろう男女共同参画センター(横浜市内3館)の「心とからだのセルフケア講座」女性の生涯にわたる心身の健康づくりを支援する色々な講座を行っています。腹圧性尿失禁を予防・改善するための「骨盤底筋体操」は国内ではいち早く1993年に開催し、現在も人気の講座です。出産で酷使した産後のからだのケアや、がんを経験した女性のための講座も。各講座の詳細は各館のHPをご覧いただくか、お電話でお問い合わせください。「カラダみつめる手帳」と「カラダみつめるNOTE」一般社団法人日本統合医療学会部会(統合医療女性の会)/BIBLIOBAGA/2018女性のカラダにあらわれやすい95の症状について、日本統合医療学会に所属する皮膚科、産婦人科、泌尿器科、東洋医学などの専門医が解説する“手帳”では、各症状の「関連症状」と「症状が出た日」の欄があり、不調の原因を突き止め、自分の心身のバイオリズムが掴みやすいようになっています。併用すると効果的な“NOTE”は、文字を書く必要がなく、不調項目を塗りつぶす形式。毎日1分続けるだけで自分の“体調のゆらぎ”が目に見えるように。生理について気兼ねなく話せる世の中へ#NoBagForMe生理用品を買うと、大抵はお店で紙袋に入れてくれますよね。それは生理を恥ずかしいもの、隠すものという社会の空気があるからでは。もっと気軽に生理について語れる世の中になれば……と、ユニ・チャームとハヤカワ五味さんらが立ち上げた生理用品を隠す必要のないパッケージデザインを開発したり、生理についての選択肢の可能性を目指すプロジェクトです。趣旨に賛同した5人のメンバー(左から):塩谷舞さん、菅本裕子(ゆうこす)さん、ハヤカワ五味さん、あっこゴリラさん、瀧波ユカリさん5フォーラム通信2019秋号


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