「フォーラム通信」2022年夏秋号

「横浜から男女共同参画社会の実現を考える」。公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会が発行する広報誌です。2022年夏秋号のテーマは、特集「自分の声を大切に」。


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特集自分の声を大切に自分で書く自分で作るZジンINEPart2つづりかた「横浜でジンのことが知りたいなら、あそこに行けばいいよ」。本好きの友人に尋ねると、必ず名前が挙がる風変わりな書店があるという。東急東横線妙蓮寺駅より徒歩2分ほどのところにある「本方」(横浜市港北区)。屋・生活綴ジンや一般的な本を販売するだけではなく、ギャラリーとしてイベントを行ったり、出版部としての機能を持ち、自らジンを企画・編集・制作し、販売もしている。自分でジンの制作もできる工房もある。店長の鈴木雅代さんと、「本屋・生活綴方」に立ち上げから関わり、出版部の活動を担う中岡祐介さんに、お話を伺いました。綴て本が生まれる本屋新しい本屋を作ることになっ中岡て、本屋は本を売り、買う場所であると同時に、本を作る場所であってもいいかなと思ったんです。機械、マシーンがあれば機会が生まれる。ここで作った最初のジン『点い』にも書いたんですが、「本棚のそばで本が生まれていたらどんなにかおもしろいだろう」って。鈴木がら、お店の中にリソグラフ(※1)も置いていて、生活綴方の出版部としてジンも発行しています。また、リソグラフ会員(要年会費等)になれば、どなたでも利用できます。ここで本屋として本を売りなリソグラフでつくるジンジンを作る時に、色々な方法中岡がありますが、安く作ろうと思ったらネットプリントが一番早いし安いと思います。また、他のリソ工房では、作りたい人が原稿を持ってきて、あとはお任せというスタイルが多いです。ここでは、印刷も、製本、裁ちも、全ての工程を自分でやるスタイル。外注するのは正直、早いし簡単ですが、自分の手で本を作ることの重みがありますよね。印刷はガンガンできるけど、その後、丁合して、ホチキス留め、化粧裁ちという作業がこうはん※1簡易的な孔版印刷機。簡単に操作できることや、味の出る印刷が人気を呼び、ZINE制作でよく利用されている。通称「リソ」。あって、どうしても時間がかかるし、機械化できないところで大変なのです。でも、決して安くはないけど自分で作る楽しさだったり、すごくきれいじゃないかもしれないけど、リソグラフならではのおもしろさがあると思うんです。リソは、これから、どんどん鈴木人気になってくると思います。本屋のお客さんとして来た方が、リソ工房もあると知って興味を持ってくれたり。現在、リソの会員は、20数人いらっしゃいます。自分にとってジンとは自分が読みたいものって、す鈴木ごく個人的なものなんです。壮大な話が読みたいんじゃなくて個人的な話が読みたい。個人的なことってす5フォーラム通信2022夏秋号


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