「フォーラム通信」2022年夏秋号

「横浜から男女共同参画社会の実現を考える」。公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会が発行する広報誌です。2022年夏秋号のテーマは、特集「自分の声を大切に」。


>> P.4

フォーラム通信2022夏秋号4は、これは一応読まれていいと思って出されているので、少し安心(笑)。日記や文通の延長のような、生々しい個人の声がそこにはあるんです。本屋さんで売られている、よく練られたものとはまた違う、自分に近い人の考えに触れることが出来ると思います。||たとえ小さな声でも日本は同調圧力が強くて自己主張を遠慮しがちな人が多いと思います。でもそこで、ジンのような、ささやかに自分の言いたいことを言ったり、やりたいように自分のビジョンを表現する活動をする人がたくさんいるということ、いろんな選択肢があるということをまずは知ってほしいです。仕事、子育て、介護などで日々、精一杯の女性も多いと思うんです。そこで、小さな声でも何かを言ってみる勇気が讃えられるジンの文化が、誰かをお世話するのではない自分だけの時間を持つ助けになればいいなと思います。★「ZINE制作ワークショップ」を実施します!(2022年11月)詳細は男女共同参画センター横浜南まで。作りたくなった時に作ればいいと思います。まずは、忘れたくないことを書き留めてみるのはどうでしょう。好きなものについてとか、もやもやしたこととかありますよね。自分を主語にして、頭の中をかたちにするのは面白いですよ。ジンはどこで読めますか?お互いのジンを交換する集まりや、即売会などのイベントが行われています。以前は、私も移動図書館的な集いを開催していました。ジンを扱っている書店も増えていますので、ぜひ探してみて下さい。NYの名門女子大バーナード・カレッジの図書館は、ジンのコレクションで有名です。最近、日本の公共施設や図書館でもジンのワークショップをしているのを見かけます。ぜひ男女共同参画センターでもやってほしいです。QA野中モモさんに聞くジンにまつわるQ&A人に読んでもらうためにはどうすればいいでしょうか。どんなジンを作ればいいのかわからないのですが……。QAまずは身の回りの友達に見てもらうところから始めては。他にもジンのイベントに持っていくとか、ネットで情報をお知らせするとか。QA海外のジンにはどんなものが?それは、どんな本があるかを聞くようなものです。何でもありなのがジンですから。ただ、アメリカなどで社会の喫緊の問題について書いたジンがどんどん作られているのを見ると、文化の厚みを感じます。最近だと中絶の権利を守ろうと訴えるものとか。メンタルヘルスについてのジンも増えていますね。QAおすすめのジンは『漫想新聞』マスダユキ・内田るん女性ふたりがファッションや育児、食、野球など、自分たちの興味のあることについて調べ、語ります。およそ年に一度の刊行をいつも楽しみにしています。『タコのくに』久保田寛子SNSで大きな注目を集めた18頁の短編マンガ。愛らしいキャラクターで風刺的なメッセージを伝えます。QA


<< | < | > | >>