「フォーラム通信」2018年秋号

「横浜から男女共同参画社会の実現を考える」。公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会が発行する広報誌です。2018年秋号の特集は、「お金×生き方」。


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い彼女がついていて、鉄壁のガードで守っています。〝自由〟を手にするために、経済力を!そんなふうに、好きな人を年収や肩書きで選んでしまう自分にほとほ0歳にもと嫌気がさしました。まだ2なっていないのに、私はこの先、男に値札をつけて選ぶことしかできないのか?!自由な恋愛と将来の安定をいっぺんに手に入れるには、経済力をつけるしかありません。そう思い至って、実技と面接で男性と対等の待遇を手に入れられる放送局のアナウンス職にチャレンジしました。もちろん、ちやほやされたいし、目立ちたいという気持ちもありました。でも何よりも、父と同じかそれ以上稼ぐことができる仕事に就きたかったのです。お金……「ああめんどくさい」1000倍とも言われた競争率をクリアして就職したのは良かったものの、月々の給与明細の見方すらわかりません。会社の廊下には古株の生命保険会社のセールスレディが待ち構えていて、言われるままに保険【特集1】私の人生とお金に入り、財形貯蓄をスタート。でも服や旅行で散財しては、しょっちゅう引き出していました。20代の頃は将来のことなんて何も思い浮かばなかったし、お金のことを考えるのが嫌だったのです。ああめんどくさい。値札なんか見ないで買い物がしたい。お金のことなんて忘れていたい。当然、お財布にはいつもキャッシングの明細書。月末には手持ちがなくなって、買い物はカードでボーナス払い。ようやくボーナスが入っても右から左へと消えていきました。ところが、ある日同期と話していたら、なんとその子はしっかり簡保で貯めて、びっくりするような額の貯蓄をしていたのです。ええっ、同じ年次でもこんなに違っちゃうんだ……そこから少しは真面目に考えなくちゃと思い、多少は貯金をするようになりました。お金を好きになってみるやがて結婚してからは、嫌々ながらも家計簿をつけるように。分譲マンションを購入して月々の返済が始まると、またあの憂鬱が襲ってきました。ああめんどくさい、お金が嫌いだ嫌いだと言って暮らしていたら、夫が「嫌っていると出て行っちゃうから、好きになってみたら?」と言ったのです。その発想はなかっ5フォーラム通信2018秋号


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