003【横浜連合婦人会館史を読む】横浜連合婦人会館史 100年のバトンを受けとる

「横浜連合婦人会館史」100年のバトンを受け取る(公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会)


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国家)の若い女性と話していて。モーリタニアでは、アフリカ系とアラブ系の人たちが一緒に国を成していて、それぞれの文化や食べ物や服装が全く違って、それぞれのまま両方楽しんでいると言っていました。フランスの植民地でもあったので、フランス語や英語、アラビア語や、現地の言葉……いろんな言葉を話す人がいる。大事にしているものはそのままで。そうやって多様なまま一緒に生きることは難しいけど、やってこれた人もいるし、やっている人もいるんだなぁ……と。モーリタリアもそうですし、百年前の横浜でも。少し脱線しましたが、そんなことに思いを馳せました。女性たちが、役割を離れて「自分の名前」で活動していた小園:回顧録や景仰録を読んでいると、「楽しかった」という感想がすごくありますよね。多様な文化をもった団体の集合体だけど、参加者はすごく楽しかった、と。嶋田:会に来ると楽しいのは、彼女たちが、「誰かの妻」「誰かの母」「どこの家の誰」という肩とか背中とかにくっついている役割を離れて、「一人の人間」「私自身」として活動できるのが楽しかったのではないかと思いますね。会館を作るために十銭募金した人もそういうふうに思っていたのではないかなぁ。横浜連合婦人会館史100年のバトンを受けとる164


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