001【表紙~本冊】横浜連合婦人会館史 100年のバトンを受けとる

「横浜連合婦人会館史」100年のバトンを受け取る(公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会)


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の御考案にて一層和気あいあいたるものになりました。昭和何年でございましたか、十年前後かとおぼえますが、その年は野村様のお世話にて昔のドッコイドッコイに似た余興がございました。インターの会にて外人によろこばれましたのをお持ち下さいましたそうで、私共は珍しいので大悦びで、そのまわりに集まってはしゃいでおりました。そのうち余興のプログラムも進んでいよいよドッコイドッコイとなり、皆様は思いもよらぬものをお当てになって、大笑いをしておりますうち、私の番がまわって来ました。盤のまわりにならべてある、色々のおもちゃの中で一番目につく大きなゴム製の馬を目がけて、思いっきり盤をまわしました。いつも籤に弱い私がどうしたものか、ピタリと念じる馬の所で止まり、皆様の拍手の中に白い大きな馬を抱いて席にもどりました。まるで子供にかえったうれしさで、見れば見るほどよくできたちょっとその辺のおもちゃ屋では見あたらぬ品でございました。よいお土産とよろこんで見ましたが、いたずらざかりの子供に持たせるにはあまりもったいなくなりました。この時ふと思い浮かんだのは姑が馬の年で、馬の品ならたとえ何でもよろこばれることでした。その翌日本牧の姑の家を訪れて「昨日は大変よい新年会で、大勢お集まりになり、余興で昔のドッコイドッコイのようなものが出まして、私にこれがあたりました。あまりよくできておりますのでお姑様にさし上げたいと思って持って参りました。」と申しますと、姑はこの時少し風邪気味で安楽蒲団に寄りかかっておられましたが、そりゃどうもありがとう、なんてよく出来ているんでしょう。」とおっしゃりながらち横浜連合婦人会館史100年のバトンを受けとる70


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