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書かれた芥川龍之介の小説『歯車』に出てくる、カフェで提供されるココアの値段は二十銭です。なるほど、一口コーヒー一杯程度の募金であれば、女性に財産権のなかった時代でも参加しやすかったのかもしれません。あなたが、この「横浜連合婦人会館」設立のため尽力した女性たちと同じ時代に生きていたら、どんな考えをもって、どんなふうに暮らしていたでしょうか。この冊子を手掛かりに、当時の女性たちの生き方を想像して、思いを馳せてみるのも楽しいのではないかと思います。小林由希絵(男女共同参画センター横浜南職員)「横浜貿易新報」1927年4月10日31コラム十銭の価値