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国の支援制度を活用して介護福祉士に。 介護のディズニーランドをつくりたい

国の支援制度を活用して介護福祉士に
夢は介護のディズニーランドをつくること

だんらんの家八王子 管理者 日南田 里香さんHinata Rika
日南田里香さん
取得資格 特技
介護福祉士、介護予防運動士、社会福祉主事任用資格、ピラティス講師
わたしの強み
逆境でも笑っていられること
このしごとに必要な力は?
傾聴力、課題発見解決力、巻き込み力
年齢
46歳
家族
娘2人、犬

国の「離職者向け職業訓練」を利用して、介護福祉士の資格取得

日南田里香さん写真

家族とともに

初職はパソコンのインストラクターで、結婚、出産して専業主婦になりました。それから38歳のとき離婚して子ども二人を引き取り、ピラティスのスクールを立ち上げたのですが、収入が足りず、派遣社員として働いていました。ところがリーマンショックの影響で派遣切りにあい、「明日からしごとが無い」状態に。しごとがしたくても就職先は見つかりませんでした。
離婚後、働いてばかりで子どもと向き合う時間もなかったので、いい機会だと考えを切り替えて、雇用保険をもらいながら、ピラティス講師以外のしごとはしばらく休むことにしました。当時、派遣切りにあった人には、かなり手厚い雇用保険が待機期間なくもらえたので、助かりました。
半年ほどして、ハローワークへしごとを探しに行ったとき、「離職者向け職業訓練」があることを知りました。失業者などを対象に、国が無料で職業訓練をしてくれて、生活費も出してもらえる。これしかない!と思って、2年間の介護福祉士のコースに応募することを決めました。ピラティス講師をしていて高齢者の身体に関心をもっていたことも、介護福祉士をめざす動機の一つになりました。締切まで4日間しかなかったのですが、大急ぎで書類をかき集めて提出しました。今でもよく間に合ったなと思います。倍率は高かったのですが、受かって専門学校に入学することができました。

40歳を過ぎて専門学校に入学

【日南田さま】利用者様と

利用者様と

最初は、ピラティス講師もやりながら学校に通おうと思っていたのですが、そんなに甘くなかった。そこで、介護福祉士の勉強に専念することに。でも、ピラティス講師の経験は、からだをよく見る今のしごとにすごく役立っています。
資格を取るまでの2年間、実習にたくさん行きました。実は、在学中「私、介護のしごとに向いてないな」って思ったこともあったんです。それがある時、介護の実技指導の先生が「あなた、介護のしごと天職よ」って。その言葉が、私に介護のしごとをしようと改めて決意させてくれました。
卒業後の進路は大きく分けて障がい者向けと高齢者向けがあって、学校を卒業するとき、どちらに進むかすごく迷いました。そんな時、たまたま母の付き添いでいった国立病院で、介護福祉士を募集していることを知りました。募集していたのは、生まれたときから寝たきりで、すべての行動に介助が必要な重度の、0歳から65歳の方の介護職。重度者の介護は実習でも経験がなく、介護の中でもいちばん大変な場所だけど、技術を学ぶにはここだ!と思って、この病院で勤務することに決めました。
国の支援で介護福祉士の資格を取らせてもらったので、国の機関で恩返ししたいという気持ちもありましたね。国立病院での勤務は、一人で10人前後を担当、夜勤も月に4回ありました。正直言って体はすごくきつかったけれど、今でも戻りたいと思うほど働き甲斐のある職場でした。

介護のディズニーランドをつくりたい

日南田里香さん写真

セラピー犬ノブナガと

病院で2年間働いた後、介護職としての成長を目指して44歳で転職しました。経営の勉強をしたかったから、転職先は民間を選び、現在、一軒家を改装した定員10人の施設で働いています。コンパクトな分、目が行き届きやすいのが良いですね。最初は生活相談員として働き、今は管理者。ある程度裁量を任せてもらえ、自由度が高いのも魅力的です。また、セラピー犬の訓練を受けた犬を飼っていて、勤務の時は施設に連れて行き、ご利用者様にとても可愛がっていただいています。
主なしごとは、スタッフのマネジメントはもちろん、ケアマネージャーやご家族と調整して介護計画を立てたり、計画の調整をしたり、介護関係のいろいろな事務もあります。福祉職を極めるために、今後は大学にも行きたいと思っています。
夢は、自分が思う最高の介護施設を創り上げること。理想は介護のディズニーランドです。施設の中に入ると別世界でいつも楽しいイベントがあるようなね。介護の暗いイメージを払しょくしたいです。それから、ディズニーランドはサービスが一流ですよね。やっぱりサービスというところで一流でありたいと思っています。

日南田さんからのメッセージ

私にとって、働く理由の第一は、生活するために必要だからです。もちろん、社会や人の役に立ちたいというのはあるけど、土台になる生活の部分がしっかりしてないと何も進めません。それからしごとは家族のためでもあるけど、自分のためでもあります。
しごとと生きることって切り離せないし、年齢も性別も関係ありません。高齢者の施設に来て、それは強く思います。施設を利用されている方の中には、帰宅願望が強い方もいらっしゃいますが、ここに来ればしごとがあるとわかると落ち着くんですね。しごとって、生活の糧を得るためだけじゃなく、精神的にも必要だと思います。
それから、今、不安を抱えて悩んでいる女性に「大丈夫だよ」って伝えたい。私も子ども二人抱えて離婚して、財布に50円しか入ってない時がありました。でも笑っていられた。逆境でも笑っていられたことが私の強みだと思いますが、物事は何とかなるものです。希望さえ失わなければ。(2015年9月インタビュー)
日南田里香さん写真
だんらんの家八王子
管理者 日南田 里香

Life & Career History

年表_日南田さま