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女性ならではの「こんなのあったらいいね」。 それがビジネスとして成立することを実証したくて起業
女性ならではの「こんなのあったらいいね」がビジネスとして成立することを実証したい
株式会社さくら工房 代表取締役 櫻井 友子さんSakurai Tomoko
- 取得資格 特技
- 食育インストラクター
- わたしの強み
- 人をあきさせないこと
- 仕事上必要な能力
- 素直さ、コミュニケーション力
- 年齢
- 50歳代
- 家族
- 夫、息子、娘
- HP
- http://www.sakura-factory.jp/
「職をもちたい!」「食は大事」で個人事業主に
女性の就業と食育の両立をサポートしようと、惣菜やスイーツを提供する会社を40代後半で立ち上げて、7年目になります。私自身、約30年間近く働く母でしたし、スタッフもママ集団です。
キャリアのスタートは、大学卒業後就職した銀行でした。外国為替部門に配属されたものの、当時、女性には名刺すらなく、平等じゃないな、つまんないな、って思っていました。でも、こんなものがあったら便利では?と工夫してみたり、改善提案をしたり、楽しくやるようにしていました。そんな3年を経て、結婚退職。途中アルバイトもして、2人目の子どもが生まれた年に個人事業主として働き始めました。
管理栄養士の資格をもっていた、専業主婦の母から学んだ「家族の食を大事にすること」が、わたしの原点。「この調味料ってこんな風に使えるのよ」「この器具でこんなメニューができる」。そんなアイデアを身近な人に伝えているうちに、しごととして依頼されるようになり、フィールドはどんどん広がって。子育て中は組織に属して働くのは難しいけれど、「こうしたらもっと商品の魅力が伝わる」というアイデアが、メニュー開発というしごとになりました。
男女それぞれの良さを認めあいながら働ける社会に
個人事業主としてしごとを続けて20年、信頼する知人のすすめもあって会社を立ち上げました。商品のPRに携わっていて、自分ならもっといいものを作れるのに、という歯がゆさもありましたね。この年で起業するんだから、社会の役に立つことをしたいって思って、働くママを助ける商品をつくろうと「さくら工房」を設立。ワーキングマザーとして、家族の食を大事にする大変さも痛感していたので、そのお手伝いです。
現在、正社員とパートスタッフを合わせて11人、30代から70代の女性で製造と通信販売、店舗を運営しています。「食が好き」「人が好き」そんな女性にその「価値」を生かして活躍できる場所を提供したいと思っています。私は商品の企画はできるけれど、経理や栄養士の知識は人の力を借りればいい。適材適所です。
働くママの先輩として私がよく話すのは、留守番の子どもに「ごめんね」って言うんじゃなくて「ありがとう」って言おうよ、ということ。自分の価値を使って頑張っている姿を子どもに見せることが大切だと思うんです。子育ては時間の長さじゃなくて、密度。ポイントを押さえて接していくほうが思春期みたいな難しい時期の関係性だってよくなりますよ。
「語れる」人生は自分でつくる
「ポジティブですね」って言われることが多いのですが、ポジティブに「している」んですね。「自分を化かす(思い込ませる)」と、結果はそうなります。
46歳のとき、人生をもう一度変えてみようと思って占いをみたら、乗馬かゴルフだって書いてあって。そこで、ゴルフに初挑戦。「年間60回コースを回ろう!」そう決めて、見事達成しました。友の会に入って、会員さんにせっせと声かけして、コースに出るメンバーに入れてもらいました。10回じゃなくて60回だから語れるんです。
会社をつくったとき、まずは食に特化してスタートさせましたが、私の夢はなかまたちがそれぞれ持っている「あったらいいな」を事業化した「さくらホールディングス」。女性の力はすごいな、って思います。今、女性のちからを結集する新しいプロジェクトも進行中。
私にとってしごとは人生そのもの。出会いであり、楽しみであり。「ねばならない」ではなく、楽しむ方法を考えるのが、私の生き方ですね。