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●横浜市男女共同参画センターの取り組みを紹介します事業レポート男女共同参画センター横浜南オンラインセミナー男性リーダーが知っておきたい婦人科領域の基礎知識と対処方法知〜PMS※・更年期でキャリアをあきらめさせないために12月5日にオンラインセミナー「男性リーダーが知っておきたい婦人科領域の基礎知識と対処方法」を開催しました。第1部の講師である吉田穂波さん(産婦人科医)からは、月経困難症、PMS、更年期障害などの症状や、婦人科不調を抱えた社員への望ましい対応方法、不妊治療などの基礎知識についてお話しいただきました。第2部のトークセッションでは、積極的に社員の健康支援に取り組む企業を代表して向洋電機土木株式会社の横澤昌典氏、株式会社ダッドウェイの須藤一幸氏が登壇し、横浜市社会福祉協議会※の舟田泰久氏の進行で、自社の取り組みの紹介や、女性の健康を理解し支えることについて率直に意見を交わしました。参加した方からは、「想像以上にためになる内容であったので、今後の取り組みにも活かしていきたいと思います」「女性のセンシティブな内容にどのようにアプローチすべきかを知ることができました」「今後は男性限定ではなく、女性管理職にも参加頂き、チャットでの意見交換などの時間があれば、なお良いかと思いました」「男性職員には分かっているようで、実はわかっていないという典型的なテーマといえるかもしれません。もしかしたら当社でも何かできるのでは、というヒントをもらえたような気がします」などの声が寄せられました。※PMS(月経前症候群)は、月経に関連して周期的に身体や精神に不調をきたすことをいいます。協賛社会福祉法人横浜市社会福祉協議会☆横浜市社会福祉協議会と当センターは2021年度より「生理の貧困」問題に協働して取り組んでいます。後援横浜南陵ロータリークラブ神奈川県立保健福祉大学ヘルスイノベーション研究科教授吉田穂波氏男女共同参画センター横浜北アニメ作品の新しい視点!ジェンダー×アート「“バズった”アニメニからみるジェンダー意識」10月の「アートフォーラムあざみ野18thアニバーサリー」にて、横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院教授の須川亜紀子さんによる、歴代の人気アニメーションをジェンダー視点でひも解くセミナーを開催しました。あなたが小さいころに夢中で見ていたアニメは何ですか?世界を悪から守るヒーローもの、仲間と目標に向かって突き進む友情ものなど、いつのまにかストーリーに入りこむことも多いアニメ。須川さんは、幼少期から目にするアニメのキャラクターが、子どもたちにロールモデルとして学習され、作品を通してつくり手のジェンダー観が刷り込まれていると指摘します。セミナーでは1960年代からの作品を取り上げ、ヒーロー・ヒロインがどのように描かれたのかを当時のジェンダー役割や社会背景と照らし合わせて解説いただきました。例えば、1960年代〜70年代は『ウルトラマン』や『鉄腕アトム』が悪の組織に立ち向かう「強い男性ヒーロー」として描かれ大ヒットしました。社会的には高度経済成長期真っただ中、性別役割分業が固定化した時代です。一方で、女性ヒーローは「魔法を使う間だけ」力をもつ存在だったといいます。その後、1970年代の女性解放運動、80年代の男女雇用機会均等法などの流れを受けて、戦う女性ヒーローや悩む男性ヒーローが登場するようになったとの分析に、会場では深くうなずく姿も見られました。世界的にヒットした『鬼滅の刃』ではダイバーシティや思いやりが、また最新作の『プリキュア』では男の子のプリキュアが描かれていることを取り上げ、今後アニメの世界ではさらに多様性や包摂※が進み、それぞれの個性を認め合う社会のありようが描かれていくだろう、と締めくくりました。参加者の4割は10代・20代で、「日本の歴史的な流れとアニメのキャラクター設定は非常に密接に関係していることがよくわかった」「社会的背景からアニメが影響を受け、またアニメも社会に影響を与えているのではないか」といった声が寄せられました。参加者がなじみのあるアニメ作品を新たな視点で見る機会となったことがわかりました。※一人ひとりが社会の一員としてともに生きることができること横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院教授須川亜紀子氏✕NARUTO呪術廻戦BLEACHフォーラム通信2024冬春号12