フォーラム通信2017秋号

公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会の男女共同参画センターは、女性の仕事・起業・心とからだの健康支援・DV相談・セクハラなど性差別の申出・パソコン講座、子育て支援等の事業、施設貸出を行っています。フォーラム通信は、号ごとにテーマを定めた特集やくらしに役に立つ情報を盛り込んだ情報誌(無料)です。


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︱当協会は今年、設立30周年。今回はそれに合わせて、過去30年の名作少女マンガをたどります。 1970年代に『ベルサイユのばら』や『はいからさんが通る』が登場し、ヒロインの精神的、経済的自立といった恋愛以外の部分が魅力的に描かれるようになります。とはいえ『ベルばら』は異国の話、『はいからさん』は大正時代の話。どちらも今・ここでないファンタジーです。その後、舞台が日本になり、時代が現代になり、ヒロインがお姫さまでない一般の会社員になり⋮と題材が私たちの身近になってきます。 そして1985年、男女雇用機会均等法が制定されたころから、女性の労働マンガが一気に増えてきます。生き方や働き方が変わるかもしれないという期待感の表れですね。そんな時代の空気のなかで、思ったことをズバッと言うヒロインが登場します。それが『東京ラブストーリー』の赤名リカです。 赤名リカには なれない私たち︱赤名リカはどんな人物でしょうか。 リカは自由奔放で、まっすぐに恋 時代が変わっても色あせない、名作少女マンガ。その時々の社会や男女のあり方を描き、世代を超えて愛されています。 今年、当協会が設立30周年を迎えるに合わせて、フォーラム通信は少女マンガの30年をたどります。マンガ好きの人も、ふだんマンガを読まない人も、いい大人が今さら少女マンガ?と思う人も、今日はほんの少し、その世界をのぞいてみませんか? 男女雇用機会均等法の制定、バブル崩壊、先の見えない不安…時代の波にもまれながら、自らの「欲望」と向き合うヒロインの姿から、今を生きるヒントが見えてくるかもしれません。少女マンガ研究者のトミヤマユキコさんにお話をうかがいました。トミヤマユキコ1979年秋田県生まれ。ライター、大学講師。2017年から早稲田大学文学学術院助教として、少女マンガ研究を中心としたサブカルチャー関連講座を担当。ライターとしては『文學界』『ESSE』『エル・グルメ』などで日本の文学・マンガ・フードカルチャーに関する連載を持つ。著書に『大学1年生の歩き方 先輩たちが教える転ばぬ先の12のステップ』など。PROfiLE少女マンガでたどる30年『東京ラブストーリー』から『逃げ恥』、 『プリンセスメゾン』までオンナの欲望特集フォーラム通信2017秋号 2


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