003【横浜連合婦人会館史を読む】横浜連合婦人会館史 100年のバトンを受けとる

「横浜連合婦人会館史」100年のバトンを受け取る(公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会)


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あとがき南太田の会館奥のキャビネットで、一〇〇年前の活動に関するこの手書き記録を発見し震えたのは二〇一九年の夏。これを大切に製本し保管したのは戦後の婦人会館に勤務した横浜市職員だったのか、それとも戦争に突入する中で会館の寄贈を受けた市職員だったのだろうか。ともかく横浜大空襲でも燃えずに保存され、今日まで残されたお宝の内容を世に出さなければと考えた。まずは当協会による横浜市婦人会館の管理運営がスタートした二〇〇〇年代にここで勤務した菊池朋子さん、池田千種さんに見てもらったところ、全ページを複写してくれた。当時理事長であった小山内いづ美さんが膨大な付箋を貼られ、江刺昭子さん、嶋田昌子さんにも読んでいただき、企画を立て始めた。そこへ新型コロナウイルス感染症がやってきて対応に追われたが、三年越しでこれを出せたことにホッとしている。今回、原文にプラスして「会館史を読む」という章を加えたことで、座談会と解説で横浜の女性たちの自発的先駆性、情熱、経営手腕、大同団結して復興を支える底力等が浮き彫りになったと思う。横浜連合婦人会の活動にはいくつかの面があったが、大震災後困窮する女性に職を斡旋、子ど横浜連合婦人会館史100年のバトンを受けとる244


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