「フォーラム通信」2023年冬春号

「横浜から男女共同参画社会の実現を考える」。公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会が発行する広報誌です。2023年冬春号の特集は、「私、の痛み~痛みのジェンダー・ギャップ~」「家庭科教師で野球部監督で」。連載は「地球で行きてる私たち」。


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●横浜市男女共同参画センターの取り組みを紹介します事業レポート講師派遣事業女性のための防災研修〜女性の力で地域に安心を広げよう!|実施日|10月1日(土)、14日(金)、28日(金)、11月19日(土)全4回連続講座|会場|磯子区役所、横浜市民防災センター横浜市と当協会では昨秋、「地域防災拠点(*)における女性のための防災研修in磯子」を開催しました。大地震をはじめ、いつ起こるかわからない自然災害。発災時には地域での防災活動が安全網の要になります。近年の大震災において、被災下の避難所では、女性や子どもを狙った性犯罪や暴力、物資配布の偏りなどさまざまな課題が発生しました。こういった実情から、避難所の運営に女性が参画することは重要です。この研修は、女性の力をいかして「もしも」に備えること、平時からつながりをつくり、地域に安心を広げることをめざして企画しています。初めての開催となりましたが、磯子区の皆さまのご協力のもと、区内11か所の地域防災拠点から22人の参加をいただきました。また、初回と最終回には、参加メンバーを推薦してくださった地域防災拠点長、自治会・町内会役員の皆さまにもご出席いただき、熱気あふれる内容となりました。(*)身近な市立の小・中学校等を指定避難所に指定し、地域防災拠点として防災備蓄庫の設置、防災資機材・食糧等の備蓄をすすめ、また、被害情報等の情報受伝達手段として、各拠点にデジタル移動無線を配備しています。参加者の今後の抱負・地域への想い女性にできることは“炊き出し”と思っていたけれど、もっと色んなことができる!女性の役割の重要さ。地域の方に今回学んだことを伝えたい。町内会、老人会、子ども会、地域の会議などで防災の話をしていきたい。男女共同参画センター横浜北「ジェンダーとアート」女子美術大学×横浜市民ギャラリーあざみ野×男女共同参画センター横浜北現在、ユース世代へのアウトリーチ事業として、三者連携で女子美術大学の授業「ミュージアムスタディ演習II」に関わっています。同演習でセンターは学生にジェンダーについての学びと対話、成果発表の機会を提供しています。初回授業では、男女共同参画センター横浜北の職員による講義「わたしたちとジェンダー」と、すごろく形式でジェンダーのモヤモヤについて話し合うワークを行い、「“女子力”という言葉はあるのに“男子力”はないことが問題のカギになっていると感じた」「ジェンダーという少し硬いテーマもすごろくを使って楽しく話し合えた」等の感想が寄せられました。2回目の10月には、横浜市民ギャラリーあざみ野の学芸員から、テキスタイルとジェンダーについての講義を受け、開催中の展覧会「あざみ野コンテンポラリーVol.13CLOTHOVER糸と布日常と生を綴る」を鑑賞。展示室で撮影した写真にそえる言葉をグループで話し合い、SNSを活用した発信も体験しました。これらの集大成として、学生たちが考えるジェンダー課題をテーマにしたワークショップ、動画制作、写真展示を2月に開催します。ユース世代から見たジェンダー課題がどんな形で表現・発信されるのか、お楽しみに。ワークショップで出た意見実際の展覧会を題材に学ぶ学生たちフォーラム通信2023冬春号14


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