「フォーラム通信」2023年冬春号

「横浜から男女共同参画社会の実現を考える」。公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会が発行する広報誌です。2023年冬春号の特集は、「私、の痛み~痛みのジェンダー・ギャップ~」「家庭科教師で野球部監督で」。連載は「地球で行きてる私たち」。


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フォーラム通信2023冬春号12〜自分の声を大切に〜ZINEトーク&ワークショップジン●横浜市男女共同参画センターの取り組みを紹介します事業レポート男女共同参画センター横浜男女共同参画センター横浜南▲フォーラム通信2022夏秋号で特集した「ZINEでつづる私の声」はこちらから読めます。11月の祝日に、フォーラム通信2022夏秋号で特集した「ZINEでつづる私の声」の野中モモさんをお迎えして、「ZINEトーク&ワークショップ〜自分の声を大切に〜」(全2回連続講座)を開催しました。第1回はめぐカフェを会場にZINE「漫想新聞」を共同編集・発行している内田るんさんとのトークを、第2回ではhandsawpressの安藤僚子さんと、ZINEを実際に印刷・交換するワークショップを行いました。トークではZINEが自由に自分の声を伝えることができる誰にでも開かれたメディアであること、身の回りの最小限のことから書いていくことが社会をとらえることにつながっていくことなどが語られ、野中さんの「個性的であれというプレッシャーも違うし、書いたものを無理に発表しなくてもいい。自己検閲せずに、自分を置き去りにしないで、今この瞬間に思っていることを大切に」という言葉が印象的でした。第2回ではそれぞれ作ってきた版下を持ち寄り、実際にリソグラフで印刷、ホチキス止めや折り作業を行い、思い思いにZINEを仕上げていきました。テーブルを囲んで一緒に手を動かすと自然とおしゃべりもはずみ、最後は参加者同士、完成した各自のZINEを交換。故郷の琉球に思いを寄せたおすすめ本を紹介したZINE、介護風景などを綴った短歌ZINE、アルバイト掛け持ち生活や推し活の日常を綴ったZINE、自分にかかった呪いを解くためのZINEなど、それぞれの思いのかけらがかたちとなり、読むとその人の視点で見る日常が伝わってくるよう。自分の手でものを作り出すことは楽しい!と、大満足の笑顔がたくさん見られた2日間でした。若い世代へジェンダー平等・男女共同参画を伝える出前授業同男女共同参画センター横浜の情報ライブラリでは、若い世代にジェンダー平等をわかりやすく伝える試みとして、収集している資料を活用した小学生〜高校生向けの出前授業を実施しています。2022年7月・10月には横浜市立金沢高等学校で人権学習「〜+ジェンダーで悩もう、試そう〜これからの自分を大切にする」を3年生320人、1年生320人を対象に2回行いました。今後も、出前授業を通して得られた若い世代のニーズや学校関係者との協力関係を大事にし、この取組みを広げていきたいと考えています。授業内容●ジェンダーギャップ指数が116位と世界の最低ランクに位置すること、横浜市議会の議員数86人の内、女性議員は17人であること、高校教員全体の女性の割合は34%である一方、女性の校長は8%であることなど、現在の社会に存在するジェンダーギャップについて●進学や就職、家族・友人・恋人との関係など高校生にとってリアルな場面を例に出し、「女の子だから」「男の子だから」という性別役割意識が日常生活の中に組み込まれていることが各自の生きづらさにつながっているのではないかということ●情報ライブラリが所蔵する高校生におすすめのジェンダー平等についての本の紹介


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