
センター主催事業にご参加の皆さまへのお願い(感染症対応)
2019年、世界経済フォーラムが発表した男女格差を示すジェンダー・ギャップ(※1)指数の日本の順位は153ヶ国中121位。日本の美術界はジェンダーギャップと無関係?そんなことはありません。女性の学芸員数は多いのに館長はほとんどが男性。美大は女子学生が7割を占める状況なのに教員は圧倒的に男性。美術館に所蔵されるのも女性アーティストの作品は非常に少ないです。アートは社会と密接につながっています。
美術展を企画するキュレーター(※2)として、また大学で若者に接する教員として長くアートに関わってこられた荒木夏実氏と一緒に、画像や映像を見ながらアートと社会について考えてみませんか?
■アートが好きな方
■キュレーターというお仕事に関心のある方
■ジェンダーギャップについて考えたい方
■美術館にはあまり行ったことはないけれど、話を聞いてみたい方
アートと聞くと「理解するには感性が大事」「実社会とは距離のある美しいもの」というようなことを想像するかもしれません。しかし今を生きる現代アーティストたちは、世の中の問題に直面し、影響を受け、それに対してユニークな提案をしています。自分にも関係のある、ハッとするような表現が見つかるかもしれません。アートを通して社会や自分を見つめる体験をしてみませんか。
※1 男女の違いにより生じる様々な格差のこと。
※2 博物館・美術館などの、展覧会の企画・構成・運営などをつかさどる専門職のこと。
【講師プロフィール】
荒木 夏実(あらき なつみ)さん(東京藝術大学准教授、キュレーター)
慶應義塾大学文学部卒業、英国レスター大学ミュージアム・スタディーズ修了。
三鷹市芸術文化振興財団、森美術館キュレーターを経て現職。主な展覧会に「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」、「ディン・Q・レ展:明日への記憶」など。東京藝術大学美術館では11人の女性アーティストによる「彼女たちは歌う」展(2020)を開催、アーティストたちとの議論をウェブマガジンに連載中。https://listen-to-her-song.geidai.ac.jp/
(写真:「彼女たちは歌う」展より/Rentaro Hori )