フォーラム通信2017年春号

横浜から男女共同参画社会の実現を考える


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 ︱︱  AI(人工知能)と仕事の未来 近い将来、人間の仕事の大半がAI(人工知能)に取って変わられる︱そんな報道をよく耳にします。たしかに、技術革新はすさまじい勢いで進んでいます。スーパーには無人レジが増えましたね。最初は違和感があっても、慣れれば無人の方が便利、という方も多いのでは。環境とともに、人の価値観も変わっていきます。 では、どの仕事がなくなり、どの仕事が残るのか。官民あげての研究がなされていますが、結論はまだ出ていません。しかし、データを扱う業務や、アシスタント業務、定型業務(ルーチンワーク)はAIに移行する可能性がとくに高く、専門職であっても、求人は減っていくと予想されています。 こうした社会の変化に、働き手はどう対応すればいいのでしょうか。ポイントは、焦らず、あおられず、今いるところで、自分にあった〝チャレンジ〟をすることです。 ︱︱  自分をシフトしていく AIの話を聞いて、あなたはどう感じましたか? 「おもしろそう」「どんな備えができるかな?」と興味を持った方は、いろいろなチャレンジをしてほしいです。まず、自分の業務をAIに置き換えるなら、どのような過程を踏むか、イメージトレーニングしてみましょう。そう、妄想ですよ(笑)。 たとえば私なら、AIがキャリア・カウンセリングをすることを考えてみます。AIなら、きっと音声をすべて録音して、声色でクライアントの状態を判断するのだろう。では、その判断の基準をつくるには、何が必要だろう。AIでもラポール(クライアントとの相互の信頼関係)を築けるだろうか。そのためには、AIにどのような指示が必要だろう⋮。このように思考実験をして、AIの世界とフレンドリーになると、備えへのヒントが見えてくるかもしれません。またAIは、だいじに育てて、いっぱい褒めて♬♪♪♩錦戸かおり(にしきどかおり)キャリア・カウンセラー、がんばれ工房主宰。中央大学卒業後、コニカ株式会社(現コニカミノルタ株式会社)にて、秘書業務に従事。その後「人の価値観」に関わる仕事をしたいと考え、株式会社パソナの関連会社等にて、正社員の転職や企業の中途採用を支援するコンサルタントとして働く。2003年6月に独立。現在は、個人、学生、企業など幅広い対象にキャリア・カウンセリングやキャリアに関するセミナー・講演を行う。内的キャリア(やりがい、働きがい)を重視したキャリア・カウンセリングを得意とし、クライアント一人ひとりと長い付き合いをすることで、その後のキャリアについて多くの事例を持つことを強みとしている。PROfiLE『働く女性が35歳の壁を乗り越えるためのヒント』出版/河出書房新社(2009年) 長い人生のなかで、仕事に費やす時間は相当なもの。幸せに働いていくために、知っておきたい情報や、考え方とは? キャリア・カウンセラーの錦戸かおりさんにアドバイスをいただきました。フォーラム通信2017春号 6


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